健康/health

アルコール依存症者に減酒はありえない

 たまに「減酒」というフレーズを目にすることがあります。アルコール依存症者には無縁ですから、ささやかな希望は持たない方がいいです。

 アルコール依存者は、最初の一杯目にしかブレーキがかかりません。1杯目を飲んでしまえば、2杯目以降はノーブレーキで突っ込んでいきます。

 例えるなら、1杯目がラスボスなのです。ラスボスを倒してしまえば、あとは取るに足らない雑魚ばかりです。

 アルコール依存症で破滅することは、簡単なゲームをクリアすることと同じです。ゲームは、ゲームオーバーになると最初からやり直しです。しかし、アルコール依存症は違います。最初に戻ることは一生できません。

 長い間断酒していても、一旦飲んでしまえば途中からゲーム再開となります。酒を飲んでいる以上、いつかはゲームをクリア(破滅)することになります。

 そう。アル中には、断酒しか道はありません。それができないアル中は、遅かれ早かれ、地獄に落ちます。病状が好転することはありません。飲めば飲むほどに人格が崩壊し、社会的信頼を失っていきます。最後には、誰も相手にしてくれないでしょう。

 減酒は断酒よりも難しい。アルコール依存症者には、減酒という選択肢はありません。

それでもどこかで、普通に飲酒できる日を待ちわびている