ウォーキングはただ歩くだけと思っているそこのアナタ。
歩くことは人生そのものです。単純なようでとても奥深く、なんやかんやいろんなものが詰まっていますよ。
こんにちは。
幸福の天鼠ブログの著者、天鼠（てんそ）です。
ミズノのウォーキングシューズ『ウエーブフリーライドSW』を手に入れた私は、歩くのが日課になるぐらい大好きになりました。
【靴は幅のサイズも大切】ミラクルジャストフィットするスニーカー見っけ
どんどん徒歩での行動範囲が広がり、2023年1月1日15時頃、治安の悪いサファリパークに迷い込んだ話です。
Contents
2023/01/01 14:00 ヤサカヤマ メザセ
年末年始は毎年激ヒマでお酒を飲み過ぎる…しかし今年は違います。私にはお気に入りのウォーキングシューズ『ウエーブフリーライドSW』があります。
朝一番で近所の神社へ初詣に行ったので、「午後は少々遠出しましょかねぇ～」とGoogleマップを見ていました。
自宅周辺をリサーチしていると、徒歩１時間ぐらいの距離に『八坂山（やさかやま）の見晴台』なるスポットを発見したのです。
私はさっそく寒さ対策をして、『ウエーブフリーライドSW』を履いて出発します。
私の行く先に、治安の悪いサファリパークが待ち受けているなど、知るよしもありませんでした。
2023/01/01 14:40 ヤサカヤマ ノボレ
川沿いをウォーキングすること約40分、八坂山【131m】の麓に到着しました。
八坂山に向かって右には八幡宮へ向かう道、左側が八坂山の見晴台へと続く道でした。
鬱蒼とした林を登りはじめてすぐ、道幅は軽自動車1台分になりアスファルトの舗装はなくなります。徒歩なので全く問題はありません。
5分ぐらい歩くと急な登り坂があり、登り切ったあたりが急なカーブになっています。
アキレス腱を伸ばしながら急な坂道を登りカーブを曲がりきると、いきなり開けた場所に出ました。
右へのびる脇道の先には砕石所らしきものが見えます。正面にある道の左側は山の斜面、右側20ｍ先には違法建築のにおいがプンプンするべニア板むき出しの平屋があります。きっと廃屋ですね。
何か不気味な感じがして躊躇しましたが、せっかく来たので先へ向かうことにしました。
しかし…
2023/01/01 15:00 ヤサカヤマ クダレ
廃屋の真横まで来た時…一匹の大きな犬が前方20ｍ、道の真ん中に座っています。
ザ・雑種の野犬です。おそらく名前は『チロ』です。見た目がチロっぽいからです。
「何しに来てんねん」と言いたげな表情です。隣町へ遊びに行って、地元の不良にからまれたときのことを思い出してください。それとほぼ同じ精神状態になります。
私は一歩後ずさりします。それを見た不良…じゃなくてチロは腰を上げて威嚇をはじめます。
チロが吠えはじめた途端、左側の山の斜面や廃屋の裏側、チロの後方など、5、6匹の犬が吠えはじめました。
しかし私はとても冷静でした。このとき一番に頭に浮かんだこととは…
『銀牙（ぎんが）－流れ星 銀－』という犬が主役の漫画でした。
うろ覚えですが、野犬が協力して赤カブト（クマ）と戦う漫画だったと思います。
私はこれ以上先に進むことも、その場にとどまることも許されませんでした。チロたちをなるべく刺激しないように、来た道を滑るように引き返します。
引き返す私の後ろを、チロとチロより一回り小さな次郎左衛門が追ってきます。一定の距離をとって威嚇しながら追いかけてきます。
見た目が次郎左衛門ぽかったです。
2023/01/01 15:20 ヤサカヤマ オモエ
チロとチロが率いる野犬たちに襲われかけたその帰り道…私は思いを巡らせます。
きっとチロは…
チエちゃんって言う女の子がホームセンターのペットコーナーで一目惚れした犬で…
毎日チエちゃんと一緒に楽しく散歩して…
帰れば立派な犬小屋があって…
ペディグリーチャムを毎日むさぼって…
でもそんな幸せな毎日は長くは続かなかった…
チエちゃんは急性の重い犬アレルギーにかかり…
もう一緒に暮らせなくなった…
チロはヤサカヤマに捨てられた…
そんな悲しい過去があったのではと、勝手に涙を流しながら歩きました。
次郎在衛門にも、同じような過去があったのかもしれません。
人間の犬に対する歪んだ愛が、愛されない野犬を生み出している。愛玩動物としての需要は、需要を超える供給を生む。犬にとってそれは、不幸以外のなんでもないような気がします。
本当に動物を愛しているのなら、癒されるだけの愛玩用として飼うことなどできないと思います。都合のいいときだけ「家族」とか言って…。
動物愛護なんて人間の勝手な都合です。食用のブタや牛には命なんてないような扱いじゃないですか。
ブタや牛を食べるなと言っているわけではありません。人間の都合で、命の重みを勝手に決めるなと言っているのです。
私に何ができるのか。目の前にある命と向き合い、尊重し、思いやるぐらいしかできません。
飼い犬か？野犬か？どちらが幸せなのか？彼らに聞いてみないとわかりません。
もしかしたら、野犬として仲間と一緒になわばりを守ることの方が、動物としては幸せなのかもしれません。
どちらにしても誰かと別れる、見捨てられることは、人だろうが犬だろうがとても悲しいことなんです。
野犬たちの吠える声が頭に残り、なぜか私の感情に訴えてくるんです。
気が付いたら…そんなことを考えながら歩いていました。
2023/01/01 15:50 ヤサカヤマ ツギヘ
大人になって20年。行きたいところには行くことができました。しかし私は今日、八坂山の見晴台に行くことが叶いませんでした。
目的地にたどり着けなかったことで、なにか新鮮な気分になりました。先の見えない壮大な冒険をしている様な…そんな気分です。
目を凝らせば、身近にもまだまだ未知の世界があることを、今更ながら感じた一日でした。
人として「一回り大きくなったなぁ」と過大評価しつつ、「ただ歩くのも楽じゃないねぇ」と２時間歩き続けた両足をねぎらいながら、次の目的地『セブンイレブンのお酒コーナー』へと心を新たにして向かうアタシなのでした。（終）
2023/01/01 21:00 ヤサカヤマ アトガキ
黙々と歩きながら、いろんなことに思いを巡らせるのが好きです。歩くと脳が活性化するのか、良いアイデアが生まれたりします。
ウォーキングはとっても効率の良い自己投資ですね。ただ歩くだけで心は清々しく、体は健やかになります。
株式投資の投稿よりも、自分の頭の中にある物語を面白おかしく投稿する方が楽しいですね。
頭の中で映像を思い出しながら、そこからさらに想像を膨らませる時間が大好物です。そしてそれを文字にして、自分以外の人も読めるようにするなんてロマンティックですね。
気が付いたら、この投稿を書きはじめて4時間弱がたっていました…。
物語を書いてみたいけど…なんか疲れそうですね（笑）
機会があれば、時間をかけて短い短い小説を書いてみたいと思います。
それではまた。
